2014年頭挨拶

年頭のごあいさつ

連合愛媛構成組織の組合員並びにご家族の皆さん、新年あけましておめでとうございます。皆様には健やかで気持ち新たなお正月を迎えられたこととお喜び申し上げます。image

昨年も国内外で大きな自然災害が猛威を振るいました。そして、あの東日本大震災の発生から、間もなく3年目を迎えますが、今なお困難な状況におかれている沢山の皆様がおられます。一日も早く平穏な日常を取り戻されるよう、私たち連合愛媛は昨年に引き続き人的物的あらゆる手段で被災地を支える続ける決意であります。

さて、激動の年といわれる甲午(きのえうま)の年、2014年。私たちの社会は、いま、大きな転換点に差し掛かっています。  過去約20年に渡り、「富める者が富めば、貧しい者にも自然と富が滴り落ちる」との「トリクルダウン仮説」に基づき、富裕層優遇、弱肉強食といった政策がとられてきました。  そんな中、2008年のリーマンショックを契機に、人々はその限界に気づき、雇用と暮らしの安心・安全を重視した「ボトムアップ型」への政策転換(いわゆるパラダイムシフト)を求めました。

しかしながら、その期待された政権交代も長続きはせず、返り咲いた安倍政権はマタゾロ、「トリクルダウン論」に基づく政策を、以前にも増して推し進めています。  私たちは、「大手・中小零細、正規・非正規、大都市・地方といった様々な2極化が進む今の社会においては、この政策こそ格差拡大に拍車をかける元凶である」と、大いに危惧し、ボトムアップ型への転換を強く訴えているところでございます。

 

そうは言いましても、長引くデフレからの脱却は我が国における喫緊で最大の課題であることは間違いありません。そして、その最終ステージは賃金デフレの解消にあることは紛れもない事実であります。

当面する2014春季生活闘争では、ベアはもとより月例賃金・底上げにこだわり、正規・非正規を含め、すべての働く者の底上げ・格差是正を実現しなければなりません。年収200万円以下の労働者が1100万人を超えましたが、彼らを置き去りにしたままでのデフレ脱却はありません。

連合でも、かつては「バケツの取手」論。つまり、「取手を上げると、底は自然とついてくる」という理屈で、先行組合を決め、後続部隊はその波及効果を待つ。という闘い方もやってきました。しかし、ここまで二極化が進むとその理屈は通らなくなっています。

私たち連合愛媛ではここ10数年、「連合春闘=地場中小春闘」と位置づけ、中小や零細に働く労働者や未組織労働者が自らの力で交渉できるよう取り組みを進めています。正に「ボトムアップ型」の「底上げ」の春闘を取り組んでいるところでございます。

政府が「賃上げ」を言い、一部の大手企業も容認の姿勢を見せ、年末には「政労使」で「賃上げ合意」はされましたが、そんなに甘くないのは皆さんご承知の通りです。粘り強く取り組みで経済の好循環を作り出そうではありませんか。

 

昨年の後半以降、国政におけるバランスの悪さが顕著になっています。「特定秘密保護法案をめぐる国会運営」がその典型です。国民や働く者の声を聞かず、一方の考え方で押し切る手法は、将来にとってとても危険です。

これから3年間、国政選挙はないかも知れません。このバランスを著しく欠く政治を少しでも是正するためにも、地方において我々働く者の声を政治の場に届けなくてはなりません。ご案内のように、この4月には松山市議選が行われます。多数激戦が予想される中、現時点で6名の働く仲間が我々の代表として立候補を予定しておられます。是非とも皆さんの力で全員の当選を勝ち取っていただきたいと思うところでございます。

 

私たち連合愛媛は、目指すべき社会像を「働くことに最も価値をおく社会」「働くことを軸とする安心社会」として、その実現のため、社会の共感を呼ぶ運動を真面目にそしてひたむきに展開していく覚悟でございます。そして、新体制で迎える最初の年2014年が、将来、良い意味での転換点であったと評される、そんな1年にしたいと思っております。

 

皆様のより一層のご支援、ご指導をお願い申し上げると共に、この新しい年が皆様にとって幸多き年になることを祈念し新春のご挨拶とさせて頂きます。

 

連合愛媛 会長 杉本宗之

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この記事の著者

連合愛媛連合愛媛

連合は全国約700万人、その地方組織47の1つ連合愛媛は、約4万人の仲間の組織です。加盟産業別労働組合は29組織です。

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